ﾙｷ◆幼馴染の恋愛事情。

ルキと満月、彼の恋愛についてルキ視点。

◆◆◆

ミツキはモテる、それは別に今始まったことじゃないわ
幼馴染みのアタシが言うんだからホントよ！

ミツキのことカッコイイって言う女の子にどこがいいの？聞いてみたら、
なんか見た目とかオーラが違うのよーって、まぁふつうよりはカッコイイんじゃないの？
・・・けど、アタシにはそういう目で見ることが分かんない。
（なんて言ったらそのこに睨まれた。）

でもだれにでも好かれるのは頷けるわ
アイツは男女隔てないってゆーか
言ったらなんでもやってくれるし、愛想も良いし、まぁ少なくとも女子の中ではポイントは高いわけで



でもそのコ達はソコまでのミツキしか知らない
知りたいから、近づきたいからミツキに告白する



ミツキはお人好しだ、
悪く言えば八方美人、誰にでもいい顔をする、
だから自分に好意を持ってるヒトを絶対に払ったりしない、いや出来ない。
だから告白されても二つ返事で了承する。

アタシが『頑張って、』と言えば
ミツキは『努力する。』と返す

このやり取りももう何回目かしら。
そうして結局いつも最後は２・３週間ほどで振られるの、ミツキが。

終わりの相手の女の子言葉はいつもそう、
『思ってたヒトと違ったの。』



ミツキはデリカシーがない、いまいち気の利いたことができなくって、いっつも困ったことになる
幼馴染みのアタシが言うんだからホント。
正直何でホスト部居るのか・・・ってくらい
（微妙にそのずれてるところでウケてるみたいだけど。）

必ずデート先で相手のお嬢様の機嫌を損ねて帰ってくる、何回も。


ミツキに悪気はない、
受け入れるしかないとアタシは思うけど、
だってコレが〔黒水満月〕だもの、
彼女達の『思ってた』は彼女達が作り上げたミツキだもの。

でもプライドの高いお嬢様には納得いかないらしいわ。



アタシが『付き合わなければいいじゃない、』と言えば
ミツキはいつも困ったように苦笑い。

分かってるわよ、どうしようもないんでしょ、
それがミツキだから。



そうしていつもいつも堂々巡り、
ミツキだって分かってないわけじゃないの、上手くできないのよ、みんなが分かろうとしないのよ。
（なんでアタシはこんなにフォローしてるのかしら。）



ミツキはモテる、『よろしく』から『さようなら』が早いけど、
彼女たちはイメージだけでミツキを作り上げて、彼を少しも理解しようとしないの。


＊　＊　＊

最近、ミツキのどうも変だ、
なんだかいつもそわそわしてる
アタシに何か言いたそうだけど、なかなか言い出さない。


（？）


これはある日の放課後

「・・・ルキ」
「あ、終わったら次の資料」
「彼女、ができた。」
「何年何クラッセ？」
いつものことと思って、いつものように聞き返した

「・・よさこいの女子。」
ちょっと予想外、それでー？と少しだけ興味を向けるような態度をとった
ミツキはもぞもぞと言葉を続けた


「もう何回か出掛けたり・・って、練習終りに食べに行っただけだけど、さ。」
「・・・ホントに？」
珍しい、いつもとは違う
いつもはデートですぐに呆れられるのに
こころなしか顔も恥ずかしやら、嬉しそうやらで、うん、いつもの感じと違う！

というかミツキから“彼女”って言うなんて。


「ルキ？」
「あ、ごめん続けて！」

いけないいけない、そんなミツキ見てたらぼーっとしてた


「なんかいつもと違うからさ、俺が頭追い付いてないっつーか」

「うん、びっくりした！上手くいってるのね！」

それでそれで！？
と、身をのり出してミツキの話の続きを聞いた、




『とってもとってもステキなヒトのようね！』
『まぁ、な。』
『なによー、自信もちなさいよ、彼氏でしょ！！』
と茶化して言えば、
照れくさそうに笑った。


『頑張って、』
『分かってる。』


もうミツキの返事は“努力する”じゃなかったの。



（幼馴染みの恋愛事情。）


はい、話も終ったところで仕事の続き！
今日はもう止めないか？
だーめ、オジサマから怒られちゃう、ほら５分の１やったげるから！
・・・。



◆◆◆

満月はモテ男です（自分で首絞めてますね、わかってます…。）
学校にいるようなちょっとツンとしたお嬢様とか女の子に告白されても全部受け入れます。
でも必ず振られます、周りからはストイックで王子様？的なイメージ持たれるけど実際は違う、イメージとちがう！とか無茶苦茶言われて振られます。もしくは続いたとしても、どうも恋愛べたで付き合ってもなかなか続かない。

白雪はちょっとそんな幼馴染が心配です。

（よさっこの彼女さんはそんな彼を受け入れてくれるようなお嬢さんだといいな・・という妄ｓ（（（（フライング失礼しました！